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乳児から児童期の小児が初診来院時に問診で聞くべきこと
- 著:nishiyama /
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1. 基本情報の確認
1-1.名前、年齢
まずは、基本的な情報として小児の名前、年齢を確認します。
コミュニケーションがとれる年齢だと、小児に名前や年齢を質問することも大事です。
ここで知らない人とも話ができるか、目を合わせられるかなども確認することができます。
2. 既往歴の確認
2-1.全身的な健康状態
小児の全身的な健康状態について尋ねます。特に、アレルギー、慢性疾患、過去の入院歴や手術歴についても詳細に確認します。
2-2.服用中の薬
現在服用している薬についても確認します。特に抗生物質や抗てんかん薬など、歯科治療に影響を与える可能性のある薬については注意が必要です。
3. 歯科既往歴の確認
3-1.過去の歯科治療
過去に歯科治療を受けた経験があるかどうか、具体的な治療内容や治療時のトラブルの有無について尋ねます。これにより、小児の治療に対する不安感や恐怖心を把握し、適切な対応策を考えることができます。
3-2.現在の口腔状態
現在の口腔状態についても確認します。特にう蝕や歯肉の炎症、歯の痛みなどの症状があるかどうかを詳しく尋ねます。
4.口腔機能の発達情報
4-1.発音や舌癖
発音や舌癖の問題は、口腔機能発達不全症の診断に繋がる可能性があります。これらの問題があるかを確認します。
【具体的な質問例】
– 発音に問題を感じたことはありますか?
– 舌を出す癖や舌を前に突き出すような癖がありますか?
– 食事中に噛むのが苦手だったり、飲み込みがうまくできなかったりすることがありますか?
4-2.その他の口腔習癖
以下のような口腔習癖も歯並びや噛み合わせに影響を与える可能性があります。
【具体的な質問例】
– 指しゃぶりや爪を噛む癖はありますか?
– 歯ぎしりや、寝ている間に口を開けていることがありますか?
5.家族構成
家族構成について尋ねることは、小児の生活環境や習慣を理解するために重要です。特に、祖父母と同居している場合、お菓子や甘い飲み物を頻繁に与えられることがあり、これがう蝕リスクを高める可能性があります。
【具体的な質問例】
– お住まいの家族構成を教えてください。
– 祖父母と一緒に住んでいますか?
– お子さんにお菓子や甘い飲み物を与える頻度について教えてください。
6.保育園、幼稚園に通っているか、楽しく通園できているか
6-1.通園状況
保育園や幼稚園に通っているかどうか、そして通園が楽しくできているかを確認することも重要です。集団生活の中での食習慣や口腔ケアの習慣が形成されます。
【具体的な質問例】
– お子さんは保育園や幼稚園に通っていますか?
– 通園している場合、毎日の通園は楽しんでいますか?
7.生活習慣の確認
7-1.食生活
小児の食生活について尋ねます。特に、甘い飲み物やお菓子の摂取頻度、食事の時間帯などを確認します。これにより、う蝕のリスクを評価し、予防策を提案することができます。
7-2.歯磨き習慣
歯磨きの習慣についても詳細に確認します。歯磨きの回数、使用している歯ブラシや歯磨き粉の種類、保護者の仕上げ磨きの有無などを尋ねます。
8.精神的・行動的な側面の確認
8-1.歯科治療に対する恐怖心
小児が歯科治療に対して恐怖心を持っているかどうかを確認します。過去の治療経験や保護者の影響など、恐怖心の原因を理解することで、適切な心理的サポートを提供することができます。
8-2.協力的な態度
治療中に小児が協力的であるかどうか、普段の行動や性格についても尋ねます。これにより、治療の進行をスムーズにするための対策を考えることができます。
8-3.歯の健康状態とケア習慣
小児の現在の歯の状態や家庭でのケア習慣について確認します。
【具体的な質問例】
– 歯磨きはどのくらいの頻度で行っていますか?
– 歯磨き粉はフッ素入りのものを使用していますか?
– 過去に虫歯治療や歯科検診を受けたことがありますか?
これらの質問を通じて、小児の全体的な口腔健康状態を把握し、適切なアドバイスや治療計画を立てることが可能となります。
9.保護者の意向の確認
9-1.治療に対する希望
保護者がどのような治療を希望しているか、具体的な要望や治療に対する姿勢について尋ねます。これにより、保護者の意向を尊重しつつ、最適な治療計画を立てることができます。
9-2.予防に対する意識
保護者が予防に対してどの程度の意識を持っているかも確認します。予防的アプローチの重要性を理解してもらうための情報提供やアドバイスを行うことができます。
まとめ
小児が初めて歯科医院を訪れる際には、保護者への詳細な問診が不可欠です。基本情報の確認から始まり、既往歴や生活習慣、精神的・行動的な側面に至るまで、幅広い情報を収集することで、適切な治療と予防策を提供することができます。また、保護者の意向を尊重しつつ、小児の健康を第一に考えた対応が求められます。
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